2ニン+ワンHOUSE

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ワンコと暮らす家づくりの記録

使いやすいキッチンを考える

キッチンを選んだので次はバックセットを検討します。
全面が収納になっているタイプや棚だけ作って引き戸で全て隠せるタイプ等がありますが、カウンターが欲しかったので我が家ではセパレートタイプを選ぶ事にしました。


(トクラスHPより)

どこのメーカーでもほとんどそうなのですが、既成のバックセットカウンターって奥行き寸法が45cmか65cmが多いのですよね。

ところで、我が家のキッチンは造作の腰壁にI型キッチンを取り付けるタイプになるのですが、この腰壁の位置って自由にどの位置にでも設置できるものなのでしょうか?
もしかしたらどこでも大丈夫なのかもしれないですが、なんとなく他の壁や柱、梁との納まりを考えた時にモジュール上にあった方が良いのかなと思い、我が家では腰壁の位置をモジュール上に決めました。

ちなみにモジュールと言うのは、例えば木造在来工法だと一般的には1尺=910mmピッチで柱や梁を設置する事です。尺モジュールと呼ばれています。1mごとに設置するメーターモジュールとかもありますね。
日本の建築部材はこの尺モジュールに合わせた寸法で作られている事が多いので、この910mmのモジュール寸法を守って設計すると部材に無駄が出にくく経済的だと言われているみたいです。

そんな訳で、我が家を設計する時はなるべくこのモジュール寸法から外れないように設計するよう心がけました。
そうは言っても全ての寸法が910mm刻みだと不具合も出てくるので、そういう時は910mmの半分の455mmやその半分の227.5mmを組み合わせて寸法を決めていきます。

話を戻して、このモジュール寸法に合わせて腰壁の位置を決めたので、我が家のキッチン部分の奥行きは芯寸法で2275mmになりました。
壁の厚みは約130mmなので、内法寸法は2275-130=2145mmです。
そこに奥行650mmのキッチンを置いた場合、残りの寸法は1495mm=149.5cmになります。

ここで先ほどのバックセットの奥行き寸法が関係してきます。
45cmのバックセットを置いたら残りの寸法は104.5cmなのでキッチンの通路幅は余裕のある広さになります。
ですが、45cmのカウンターって上に電子レンジやオーブンを置いたらギリギリの奥行き寸法です。製品によったら置けない可能性もあります。なので、45cmのカウンターは却下。
それじゃ65cmはどうだろうと検討してみると、149.5-65=84.5cmになります。
84.5cmて通路幅としてはどうなのかと調べてみたら、とりあえず標準とされる寸法値はクリアしている感じです。90cm以上あれば理想的みたいですね。その辺は使う人によって違うのでしょうけど。
でも、やっぱり84.5cmて狭くないかな?と考えた時に、ふと旧居での通路幅を計ってみれば良いのだと気付きました。普段何気なく使っているキッチンで特に不便さを感じなかった旧居での通路幅は80cm程度でした。
80cmで問題なく使えていたのだから84.5cmでも大丈夫だと考えたので、バックセットカウンターは65cmで検討する事にしました。
そこでトクラスのバックセットカウンターを見てみたのですが、高さが85cmか102.5cmしか無いのです。

ちなみにキッチンの高さはメインで使う夫が使いやすい高さで90cmにしました。私も身長が165cmあるので90cmでも特に高すぎるほどではありません。
一度リクシルショールームで高さを試した時には87.5cmが一番しっくり来たのですが、トクラスでは5cm刻みでしか設定できないので90cmにしました。

キッチンの高さが90cmなのにカウンターが85cmと言うのはなんとも気持ちが悪いです。かと言って102.5cmは高すぎます。
電子レンジやオーブンから物を取り出す時に、その高さは取り出しにくそうだと思いました。

他のメーカーで検討してみようかとも思ったのですが、バックセットの使い勝手や各寸法を考えたら造作で作ってもらう方が良いかもしれないと思い直して、結局既製品は使わない事にしました。
そもそもカウンターの奥行も理想は60cmなんですよね。65cmも不要です。奥行きを5cm削れば通路幅も89.5cmになるので、ほぼ90cmで理想的な広さになりそうです。

こうしてバックセットは自分で設計して作ってもらう事にしました。カウンターの高さはキッチンに合わせて90cmで奥行きは60cmにします。
カウンター上部に奥行き45cmの吊り戸棚を設置して、そこに食器類を入れます。
吊り戸棚の高さは高すぎると物の出し入れがしにくくなるので、上端を2m程度に抑えて、その上には明かり取り用のハイサイドライトを設置しました。
そんなキッチンの間取りはこんな感じになりました。

冷蔵庫をキッチンの入口側に配置する事で、調理中に他の人が冷蔵庫を使っても邪魔にならないようにしました。
それにこの位置にあると、万が一奥行きの大きいサイズの冷蔵庫を買った時にもキッチンの使い勝手に影響しにくいかなと考えました。
我が家は2人暮らしなのでそんなに大きな冷蔵庫を買う予定は無いのですが、冷蔵庫ってどうしてあんなに奥行きが大きいのでしょうね。
キッチンでの納まりを考えたら奥行きは60cm程度にして、幅を大きくして容量を増やせば良いのにって思います。構造上難しいのかもしれませんが。

そして、キッチンの奥にはパントリーを設けました。ストック品や小物の収納用です。ここは普通に既製品の建具を付けて可動棚を設置するだけです。
我が家ではこのサイズのパントリーで十分です。

更に、キッチンの奥には通風用のたて滑り出し窓を付けました。この窓の向こう側はバルコニーなので、当初はここは勝手口で計画していました。
こんな感じの勝手口ドアを付けようと思っていました。


(YKKapのHPより)

キッチンからバルコニーに出られたら何かと便利かと思えたので勝手口にしたのですが、ここからバルコニーに出る頻度と勝手口ドアの断熱性能、防犯性、そして値段とのバランスを考えた時に勝手口は不要と判断して窓にしました。
ゴミをバルコニーに保管するとかだったら必要だったかもしれませんが、我が家ではゴミを外に置く習慣が無いので特に必要無さそうです。
場所も西側になるので勝手口のように大きな窓だと西日でキッチンが暑くなりそうなので、やはり普通の腰窓で良かったのだと思います。

キッチンの床は汚れても掃除しやすいようにPタイル(ビニール床タイル)を採用します。Pタイルは洗面所でも採用予定です。CFシートよりは安っぽく見えないので良いかなと思って採用しました。

以上が我が家のキッチン部分の検討事項でした。
キッチンは作業をする場所なので、動きやすさや使いやすさを考えて、各所の寸法を特に重視して検討しました。
実際に使ってみて、検討した寸法が使い勝手の良いものであれば良いなと思います。



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