2ニン+ワンHOUSE

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ワンコと暮らす家づくりの記録

着工までのお話 その9 【表面波探査法での再調査】

事前診断の結果が出てから数日後、表面波探査法での地盤調査が行われました。前回の地盤調査の時は見学に行かなかったのですが、今回はどんな風に調査をするのか興味があったので見に行く事にしました。
工務店の社長さんもこの調査方法は知らなかったらしく、今後の参考にと見に来ていました。

一般的な地盤調査方法であるSWS試験は、棒状の器具を地面に埋め込んで行く事により地盤の硬さを測定します。

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※写真はお借りしました

その為、基本的には棒状の器具を突き刺した部分だけしか測定する事ができません。通常は建物の4隅と中央の5箇所で測定します。

それに対して表面波探査法は地盤に地震と同じような振動を与えて地面の中を伝わる表面波の速さによって地盤の状態を測定します。
測定ポイントはSWS試験と同じく5箇所ですが、伝わっていく表面波によって測定するので広い面での測定が可能です。その為、より正確な診断がくだせるのです。

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今回調査に来られていた調査員の方がおっしゃっていましたが、表面波探査法は地盤改良不要の判定が出やすいのでは無く、より正確な診断ができるからこそ結果として本来する必要の無い地盤改良をしなくてもよくなるのだそうです。
地盤調査が義務付けられるようになって19年ほど経ちます。その頃に地盤調査をして地盤改良が必要との判断が出てセメント杭を埋め込んだ家が、これから数年後にどんどん建て替えたり売りに出されたりするようになります。その時になって地中に埋め込まれたセメント杭が問題になる事例が増えるのでは…ともおっしゃっていました。

調査から2日後、速報が送られて来ました。

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結果は……地盤改良不要でした!
転圧とベタ基礎で大丈夫との内容でした。

そして同じ頃、砕石パイル工法の見積書も届きました。見積金額は75万円程。予想通りです。
この金額が浮いたと思うと再調査をして本当に良かったです。

今回、最初の地盤調査の結果が悪かったおかげで今まで考えた事も無いような問題について考える機会ができ、その結果新しい地盤調査方法や地盤改良工法を知る事ができました。
とても良い勉強になりました。

地盤改良をするかしないかの判断は人それぞれだと思います。我が家は再調査で地盤改良が不要との判定が出ましたが、決して頑丈な地盤と言う訳ではありません。
やはり地表から2m程度までの地盤はそんなに固くありません。あくまで、設計上必要とされる地耐力以上の地耐力があると言うだけです。
その値を見て、いくら設計上の値をクリアしていても不安なのでやっぱり地盤改良をした方が良いと思うかどうかは自分で判断するしか無いと思います。

我が家と違って別に設計者がいる場合はその方に判断を仰ぐ事もできますが、恐らく安全側を取って地盤改良が必要との判断を下されると思います。やっぱり責任がかかってきますからね。
もし私がその立場だったら地盤改良をした方が良いと言うと思いますw

さて、地盤改良が不要との判断を下した我が家ですが、本当に地盤改良しなくても大丈夫なのかな?不同沈下したりしない?と不安に思う気持ちは残ります。
そこで3万円程の地盤保証を付ける事で不安な部分をカバーする事にしました。
地盤保証を付けると建物が建ってから10年の間に万が一不同沈下が起こって建物に損害が出た場合は保証してくれます。
ただ、この保証は地震での不同沈下や液状化での損害までは保証してくれません。恐らくどこの地盤保証でも自然災害が原因の損害は保証してくれないと思います。

地盤改良にまわせる予算に余裕が無かった我が家では今回は地盤改良をしない事を選択しましたが、もしもっと予算があるなら、より高い安心を買う為に砕石パイル工法で地盤改良をしていたでしょう。

限られた予算の中で、どこを重要視してどこまでお金をかけるかの判断を下す事は難しいですね。




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